12A猫で学んだこと-Memoir-

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猫真狂確定4人猫狂狼村の時の話

 12A猫で出てきそうな状況を考えてみます.

4人残りLWと狂人残りが確定しています. 狂人は猫又騙りをしています.

猫又CO2(猫狂)村狼です.

さて, この時それぞれの役職者の最適な動き方を考えます.

このケースは非常に難しく, シンプルな仮定を置いても

クリアな主張ができなかったです.

議論の結果を幾つかまとめると 次のようになります.

* 村人は狼投票.

* 猫は狼と村の2択投票が良い.

* 猫と狂人の狂人アピールは必須. 狂人の決め打ちが出来ない状況の方が村有利.

* 狼-狂人視点猫と狂の決め打ち確率1という条件で, 狼 - 狂人の猫投票で狼有利の勝負になる.

* 猫と狂の決め打ち確率1/2という条件で, 狼の戦略に関わらず村有利の勝負 or 引き分け確定できる.

* 狼-狂人がどこに投票すべきかが非常に難しい. 狼/村の決め打ち確率1/2では猫投票(を狙う)が良いのは自明. 狼/村の決め打ち確率1では村人に投票することが良いのも自明.

その2つの間での最善手の考察は複雑.  

* 村人が狼アピールをすることに, 利得がある時も存在する.(猫狂の決め打ち確率が1/2に近いとき)

この場面は4人最終日の中で最も面白い場面の1つだと自分は考えています.

話が脱線します.自分は最終日2択とかが好きですが, 自分は"PP返しの時など"人外アピールによる2択の方が好きです. 「狼特有の情報を知らなかった」というだけの村人アピールはつまらないんです. 狼COの時は,

「仲間を主張し, 噛み先と噛みの意図を主張し, 狂人を残せた意図を説明し...」

「情報を知っているアピール」です. こっちの方が, 読んでいて面白い考察を作りやすいです. 村人の時にする狼COほど面白いものはないですね!

ある手のシンプルな仮定を置いたとき, 村人のこの状況での最善は中途半端な人外COなのだと言える場合があります. こういう複雑な状況下の方が好きです!

 

以下詳細をだらだらと. 全然整頓されていないメモのような文章ですが・・・

<いつものシンプル仮定>をおいてまずは考えます. 

 

● 発言からのライン等を全く考慮せず、常に騙りと真が釣れる確率は同様に等しい

(2人1Wなら決め打ち成功確率1/2, 3人1Wなら決め打ち成功確率1/3)とする。

● 狂人-猫視点 村と狼の決め打ち成功確率1/2

● 村も狼も上の仮定の下で、自分自身の勝率を最大化するような行動をとるものとする。

まずは、簡単に分かる所から考えてみましょう.

*村人が投票するのは狼です.

これは確定です.狐非生存最終日LWで●に投票しない村陣営なんていません.

*猫又が昼にするのは狂人アピールです.

これは次の状況を考えれば分かります.

<ケースB> 4人残り猫村狼生存で、真猫と狂人位置が確定しています.

この時, 村の勝率どうなるか?

これは、狼投票が猫, 狂人投票が猫, 村が狼投票, 猫が村 or 狼の2択となり, 1/2で引き分け. 1/6で村勝ち, 1/3で狼勝ちとなります. これは村不利ですね. (<ケースB終>)

だから、狂人位置がはっきりするのは狼にとって有利になるだけです.

だから猫は(投票時間の前までは)自分が狂人だと思わせなければなりません.

*狼は村人を吊っても最終日2択の勝負をする必要がある.

猫と狂人の判別がつかない前提では, 村人を吊ったとしても,

 狼は猫 or 狂人を噛まなければなりません. 1/2の勝負です.

だから、狼が吊りたいのは 狂 > 猫 > 村 となります.

しかし、狂人は絶対に釣れません. 吊る為には2票が必要ですが, 絶対に入りません.

ということで狼が吊りたいのは猫になります.  以上から、狼は狂と猫の2択投票をするでしょう.

 

狼が狂猫2択投票をするという前提で, 狂人は猫に投票するのが良い.  狼が一番吊りたいのが猫なので. 投票の段階で強い狂人アピールになりますし.

*村視点が吊りたい順番は、狼 > 村 > 猫 > 狂人である.

狂人が釣れたら, 確定負け

猫が釣れたら, 2/3で負け.

村が釣れたら, 1/2で負け. ということで、

猫が投票するのは狼 - 村の2択です.

以上をまとめると, 村:狼投票 狂:猫投票 猫:村 - 狼2択 狼:猫 - 狂2択 となります.

Case1 猫:村投票 - 狼:狂投票の時 みんな1票ずつ. そして投票から狼位置は透ける. 村は狼投票で合わせるはず. 狂人が昼のうちに、引き分けの状況になった時には、

「猫 or 村に合わせる」ということを宣言しておけば、 人外も票の合わせ先に迷うことはないので引き分け.

Case2 猫:村投票 - 狼:猫投票の時

猫るぅぅぅぅ! 1/3で村勝ち.

2/3で狼勝ち.

Case3 猫:狼投票 - 狼:狂投票の時

狼が釣れて村勝ち

Case4 猫:狼投票 - 狼:猫投票の時

Case1と同様に狂人が昼のうちに、引き分けの状況になった時には、

「猫 or 村に合わせる」ということを宣言しておけば、 人外も票の合わせ先に迷うことはないので引き分け.

以上をまとめると、 1/2で引き分け, (1/4 * 1/3 + 1/4) = 1/3で村勝ち, (1/4 * 2/3) = 1/6で狼勝ちというのが, このケースのそれぞれの勝率になります. 結構村有利ですね.

狼視点不利になるのであれば,  狼は狼COをして狂人に村人に投票させるという手を取ることができます. 狼位置が確定して、狂人が確実に狼に入れられるということにすれば, 確率1で引き分けができますね. じゃあ、狼が狼COをした時, 村は狼COをするベきか?するべきというのが1つの考え方ですね. 村狼の位置が確定したら、狼は確実に引き分けにできるという意味で前のケースと比べると, 村が不利になりますね.だから, 狼COをしているからといって, 人外とは決め打てないということであります.狂人が村に投票して、村が釣れても猫狂の判別がつかなければ1/2で勝ちなんですから.

 

自分はこういう最終日が凄く面白いと思っているんですが、 なかなか無いですね・・・ 一般的に、確定情報が多いほど村が有利です。しかし、この状況下では、 確定情報が少ないほど、村が有利になっているように思えます.

もう少し深く考えると、この状況は面白い性質を持っているように思えます.

<ケースC.> シンプル仮定を1つだけ崩しましょう. 村と狼の成功確率を(1/2ではなく)狂も猫も独立に(確率A > 1/2)でできるという状況を考えます.

(本当は、狂と猫が同じ確率村と狼の決め打ちが出来るなんてことはありませんし、 自分以外のプレイヤーの決め打ち成功確率は予想で動くしかないのですが、そこは目を閉じてください.)

そして、狼視点の狂と猫の決め打ち成功確率は1/2です. さて、この時、Aの値に応じて、狼が狂人に村投票を指示する閾値を求めましょう.

A=1なら猫が狼投票を確実にします. 狼としては猫の決め打ちができないので, 対抗の村に狂人に投票してくれ といって引き分けにするしかないですね. 猫は確率Aで狼に投票します.

狂人が猫に投票 - 狼が狂-猫2択をした時の村の勝率は A * 1/2 + (1 - A) * (1/2 * 1/3)

引き分けの確率は A * 1/2 + (1 - A) * 1/2 ですね.

狂人視点、狼っぽい方の誘導にのって対抗投票をして,狼が対抗投票をする場合:

村勝ちの可能性は A * (1 - A) * (1/2) + A * (1 - A)

引き分けの可能性は A * A + (1 - A) * (1 - A) となります.

勝ちと引き分けの効用は人によって異なりますが,

 村視点、勝利の効用を+1, 負けの効用を-1, 引き分けの効用を0として計算すると

狂人が猫投票だと, 村視点の期待効用2/3A -1/6, 狂人が村-狼2択投票かつ狂人だと, 村視点の期待効用A(1-A)です.

狼陣営はこの2つのうち, 低い方を選べます. A =(1 + ルート7)/6の時に値が同じになり. それよりAが小さければ狂人は猫投票をしたほうが,

それよりAが大きければ狼 - 狂人は村投票で合せたほうがよい.

ということになります. 以上の結論がでましたが, この仮定の妥当性は薄いです.

特に「猫と狂」が"独立に"確率Aで決め打ち成功というのは実際の村では考えにくいですね. こういう状況を扱う時には, (猫と狂人の投票に相関を持たせて)モデル化するのが妥当でしょうね. そうすると,

猫が狼に投票し, 狂が村に投票する確率

猫が狼に投票し, 狂が村に投票する確率

猫が村に投票し, 狂が狼に投票する確率

猫が村に投票し, 狂が狼に投票する確率 の4つのパラメータがあり, そしてその和が1なので自由度は3です. 狼が狂と猫の判別に成功する確率と合せて, 4つの数の組み合わせで, 考えないといけなさそうですね. これは複雑になりすぎる. ちょっと真面目に考えるのはやめて, 簡略化したものだけを考えましょう.

<ケースD.>

<ケースC>でA = 1の場合,

つまり猫が狼に投票できる確率, 狂人が村に投票できるを1とします. この時のケースは簡単で, 確定引き分けですね. <ケースB>と<ケースD>を比較すると, 期待効用が<ケースB>の方が大きい. つまり, 村人が狼COをして"狼位置を確定させようとしない行動" にメリットが絶対にないとは言えない.