12A猫で学んだこと-Memoir-

...What are you learning now?

6人2W霊能平和猫2COの話

(注: どちらかというとこの文章は、12A猫のプレーを何回かされている方や、論理パズルが好きな方に向いている内容となっています。)

12A猫をプレーしていて、次のようなケースになったとします。

 

<ケース> 貴方は霊能です。霊能結果から6人2Wが確定しています。(狂人の死亡は確定) 5日目の朝に平和が出て、5日目の朝、猫CO者が2人でてきました。

残っているのは霊1 猫CO2 村狼狩という内訳です。 霊能の貴方は「自分護衛だったら、狩人はCOするな」と指示をしたところ 誰もCOをしませんでした。狂人の死亡は全視点で確定しています。つまり貴方は確定真霊能です。 真占いの○は貴方しかいません。

 

霊能者の進行としていい進行はどんな進行でしょうか?

この文章の目的は、 6人2W猫2CO霊能護衛のとき、朝一で狩人はCOしないほうがいい、霊能は朝一で狩人をCOさせない方がいいということを伝えることです。

そして、狩人をCOさせないことによって、どの程度村の勝率が高まるかを考えます。 シンプルなケースで概算をすると、狩人をCOさせないほうがいいという6%程度村の勝率が高まるという結論です。 (逆に言うと、単純化したケースで6%程度しか勝率が変わらないということです。)

 

シンプルに考える為に以下の仮定をおきます。

<仮定>

* 発言からのライン等を全く考慮せず、常に騙りと真が釣れる確率は同様に等しい(つまり決め打ち成功確率1/2)とする。

* 村も狼も上の仮定の下で、自分自身の勝率を最大化するような行動をとるものとする。

 

まず初めに真狩人をCOさせた場合の村の勝利を考えていきましょう。猫CO2 霊狩 村狼ので狩人は村陣営確定ですね。

前提として、5日目6人2W残り確定で猫CO2であれば、村の2択を行うよりも、猫吊りがいいです(理由後述)。

狩人をCOさせて、猫決め打ち -> 最終日の進行をとったとき、5日目夜に噛まれるのは狩人で確定なので、 村の勝率は、(1/2 + 1/2 * 1/5) * 1/2 + 1/2 * 1/5 * 1 = 2/5です。

<式の詳細>

(5日目猫決め打ち成功の確率 + 5日目猫決め打ち失敗、偽猫が道連れされる確率)*(最終日村2択成功確率)

+ (5日目猫決め打ち失敗、潜伏狼道連れ) * (最終日は偽猫吊りで勝ち確定)

 

<猫先吊りが良い理由>

(もし仮に狩人COをさせて, 5日目村2択->最終日猫2CO決め打ちだと 村の勝率は、1/2*(1/2 + 1/2 * 1/3) = 1/3 ですね (5日目村2択成功の確率)*(4人最終日猫狼○○の村勝率)です。)

 

さて、今度は狩人がCOしない場合を考えます。

狩人のCOなしの場合, 村の勝率は,

(5日目猫決め打ち成功の確率) *( (5日目夜の狼の噛みが通る確率) * (最終日2択が成功する確率) + (5日目夜平和が出る確率))

+ (5日目猫決め打ち失敗、偽猫が道連れされる確率) * (最終日2択が成功する確率)

+ (5日目猫決め打ち失敗、潜伏狼道連れ) * (最終日は偽猫吊りで勝ち確定) で求められます。

5日目夜の段階で、5人生存下でLWだと、平和がでたら、狼がどのような行動をとっても確実に村勝ちになります。 また、 逆に5日目夜の段階で、4人生存下のLWでは、平和がでたとしても、出なかったとしても最終日2択となります。 最終日になった段階で、詰み進行でなければ、狩人2択, 村人2択,または狩人CO者 V.S 村人の2択最終日です。

 

この式で求めるのが難しいのは、5人 猫霊狩狼村で平和のでる確率です。

(実戦だと、ここは狼と狩人の読み合いが楽しい所でしょうね。)

簡単に考える為に、狩人は自分と猫以外から等確率に選択して護衛,

狼も猫以外を等確率で選んで噛むということにしてみましょう。

この条件下では、

狼が霊能噛みを選択した場合の平和のでる確率:1/3,

狼が狩人噛みを選択した場合の平和のでる確率:0,

狼が村人噛みを選択した場合の平和のでる確率:1/3なので,

平和のでる確率は、1/3 * 1/3 + 1/3 * 1/3 = 2/9 です。

 

この数字を使って、狩人がCOしない場合の村勝率を求めると

(1/2) * (7/9 * 1/2 + 2/9) + (1/2 * 1/5) * 1/2 + (1/2 * 1/5) * 1 = 41/90 = 約45.56%となります。 

50%には届きませんでしたが、 40%と比べると、少しだけ村の勝率を上げることができましたね。

 

ちなみに、上記の結果から狩潜伏がいいとはいえ、

霊能護衛の真狩人視点、霊能護衛で平和を騙る偽狩人のCOがあったら、当然ですがすぐに対抗狩人COですね。 この場合だと、COしていない人が村で確定します。 この場合の最適な狩人への護衛指示は、少し複雑ですが、下の通りになると思います。

 

『猫吊りを行う。猫吊りで道連れが出なかった場合は、狩人候補者Aは霊能、 もう1人の狩人候補者Bはもう1人の確定○を護衛せよ。 猫吊りで道連れがでて、偽猫が道連れされた場合、狩人候補者Aは霊能ともう1人の確定○の2択護衛を行い、 狩人候補者BはAを護衛し、平和をだすな。猫吊り偽猫道連れで平和が出なかった場合、Aを必ず吊る。平和がでたらBを吊る。』

 

この護衛指示をだすことによって、村の勝率は

(5日目猫決め打ち成功の確率)

+ (5日目猫決め打ち失敗、偽狩人狼道連れの確率) * (最終日は偽猫吊りで勝ち確定)

+ (5日目猫決め打ち失敗、偽猫が道連れされる確率) *(狩人候補者Bが真狩人である確率 + 狩人候補者Aが真狩人である確率 * 狩人Aが平和をだす確率)

となります。

計算すると (1/2) + (1/2 * 1/5) * 1 + (1/2 * 1/5) * (1/2 + 1/2 * 1/2) = 27/40 = 67.5%で村が勝つことができます。

 

個人的には、「このようなシンプルなケースで考えた時の最善解が常に正しく、村でそれを絶対に実践すべきだ」とは思いません。

「発言や行動からのラインを考えず、決め打ち成功確率は常に1/2」

という仮定自体が実践では成り立たないし、

「猫の真偽はまだ分からないけれども、村の2択だったら絶対にこっちが狼だと思う。だから猫の発言はもっとみたいが、 こっちは狼決め打って指定する!」

というような考え方もいいと思うし、十分、そういった考え方って(勝ちにいくという方針からも)ありだと思うんですよね。 ただ、それを選択する時には、

「シンプルなケースで考えた時に良いと考えられる進行とは離れた主張をしている」

という意識はあった方がゲームが面白くなるのかなとも感じます。

 

また、そもそも、確率的に最適な進行からいったら、 6人2W確定村1, 猫狩生存下で、狼が猫や狩人のCOを行うのはあまりおすすめできません。

"霊能が狩人も猫もCOさせてくれれば、"

狼がCOしなければ2吊り3グレー2Wです。 そして、狼視点2/3の勝利を狙うのが一番いいでしょうね。 しかしながら、実際は多くの場面で、狼は狩人COや猫COをします。 これは発言や行動、投票を考えた上で、猫COや狩人COをしたほうが有利という狼の判断からでしょうね。

 

村の進行中の下界で自分自身が最善解をとれているわけではないのですが、 ケースごとに何がいいのかを考えてみるのは面白いですね。 自分の書いている文章に間違いがあったらごめんなさい。 そして、このことを考えるきっかけをくださった、

No.300038「12a猫で人狼 初心者大歓迎」村

 の村のGMさんとその前村のGMさん、参加者の方に感謝を。